未経験からIT転職して3年半、当時知りたかった「本当のこと」を書く【2026年】

「3ヶ月で内定」みたいな美談じゃなくて、リアルな話が読みたい人へ。28歳で販売職からエンジニアに転職した筆者が、失敗も含めて正直に書きました。

未経験からIT業界へ転職して3年半、当時知りたかった「本当のこと」を全部書く【2026年版】

正直に言うと、未経験でIT業界に転職した当初、ネットの転職記事のほとんどが役に立たなかった。「プログラミングスクールで学んで3ヶ月で内定」みたいな美談ばかりで、実際のしんどさや失敗が全然書いてない。

僕は28歳で販売職からエンジニアに転職して、今は3年半が経った。その間に同じ境遇の人を20人以上見てきた。転職成功した人も、途中で挫折した人も。その経験から「本当に使える情報」だけをここに書く。2026年現在の市場感も踏まえつつ、できるだけ正直に。


2026年の「未経験転職」の実態:市場は変わった、でも機会はある

結論から言うと、2024〜2025年に比べて未経験転職の難易度は少し上がっている。これは事実で、隠しても仕方ない。

AI・生成AIツールの普及でジュニアエンジニアが担っていた単純な実装タスクが自動化され始めた影響で、企業側の「とりあえず未経験採用」の姿勢が慎重になってきた。特に2025年後半から顕著だったと思う。

でも同時に、チャンスがゼロになったわけじゃない。むしろSRE・インフラ・データエンジニアリング方面の需要は依然高く、「業務理解 × エンジニアリング」のハイブリット人材への需要が増している。前職の業界知識を活かせる転職パターンが以前より評価されているのは、実際に採用担当者から聞いている話だ。

職種ごとの状況をざっくりまとめるとこんな感じ。

動向職種
求人が増えているSRE・インフラエンジニア(クラウド知識必須)、データアナリスト・データエンジニア、セキュリティエンジニア(SOC・CSIRT)、業界特化型エンジニア(医療・物流・金融 × IT)
求人が厳しくなっているWeb系フロントエンド(競争過多)、SIer系の汎用Java開発職
xychart-beta
    title "未経験IT転職 職種別難易度スコア(2026年・主観込み)"
    x-axis ["Web Front", "Web Back", "インフラ", "データ系", "SRE", "セキュリティ"]
    y-axis "難易度(高いほど厳しい)" 0 --> 10
    bar [8.5, 7.0, 6.0, 5.5, 6.5, 5.0]

Webフロントが一番厳しいのは体感的にもそうで、スクール卒業生が集中しすぎていることと、AIアシストで現場の生産性が上がった影響が大きい。逆にセキュリティ・データ系は依然として人材不足で、未経験でも「ちゃんと勉強してる姿勢」が刺さりやすい印象がある。個人的には、今から目指すならデータ系かインフラ方面の方が現実的だと思う。


「ポートフォリオ神話」に騙されるな。採用担当が本当に見てるもの

これ、声を大にして言いたい。

「ポートフォリオさえあれば内定が取れる」は半分嘘だ。

僕が転職活動していたとき、GitHubに4つのリポジトリがあった。Todoアプリ、天気アプリ、Twitterクローン、ECサイト。「よくあるやつ」だって気づかずに10社に落ち続けた。

当時面接した企業の採用担当に後から聞いたら「正直なところ、スクール卒の方のリポジトリは全部同じチュートリアルアレンジで区別がつかない」と言われた。刺さったな、その言葉。

転換点は「前職の課題をエンジニアリングで解決したもの」を作ったことだった。販売職のとき「在庫確認がシステム上でできなくて毎日電話してた」という実務の痛みをベースに、Slackに在庫アラートを飛ばす簡単なシステムを作った。技術的には大したことない。でも「なぜ作ったか」が明確で、その説明が面接で刺さった。

2026年現在の話をすると、さらに「AI活用の文脈が含まれているか」を見る傾向がある。OpenAI APIとの連携、LangChainを使った何かしら、RAG構成のメモアプリなど。技術の深さより「AIを当たり前に使える人材か」を見ている会社が明らかに増えた。

flowchart TD
    A[ポートフォリオ作成スタート] --> B{前職の課題はあるか?}
    B -- Yes --> C[実務の痛みを言語化する]
    B -- No --> D[日常の不便を探す]
    C --> E[その課題をエンジニアリングで解決]
    D --> E
    E --> F[AI/APIとの連携を1つ含める]
    F --> G[READMEに「なぜ作ったか」を書く]
    G --> H[デプロイしてURLを用意する]
    H --> I[採用担当が見たくなる状態]
    style I fill:#2ecc71,color:#fff
    style A fill:#3498db,color:#fff

採用側10年の本音については採用側が見てる職務経歴書の落とし穴|100件面接して気づいたことでも書いているので、合わせて読んでみてほしい。

職務経歴書についても補足しておくと、よく「スキル一覧をたくさん書けばいい」と思われているけど、それも微妙だった。「使ったことある技術」と「業務で使える技術」の区別をつけてほしいと複数社に言われた。正直に「学習レベル」「個人開発で使用」「実務経験あり」を分けて書いたら通過率が上がったので、これは地味に効く。


転職エージェント・転職サービスの2026年現状と選び方

ここも正直に書く。エージェントは全員が味方じゃない。

使ったサービスを振り返ると、未経験転職に特化したサービスとの相性が一番良かった。大手総合エージェントは「スペックが高い転職者」を優先しがちで、未経験だと後回しにされた経験が何度かある。電話してもレスポンスが遅かったり、求人の質が明らかに違ったり。

2026年時点で個人的におすすめできる選び方はこれだ。

サービス種別向いているケース注意点
未経験特化型エージェント初めての転職活動、書類の書き方から相談したい求人数が少ない場合がある
転職ナビ・スカウト型自分のペースで探したい、複数社を比較したい自分から動く必要があり、受け身だと進まない
リファラル(知人紹介)すでにIT業界の知人がいる、企業文化を事前に知れるツテがないと使えない
GitHub・Zenn・Qiita経由アウトプットがある程度ある自分から発信し続ける必要がある

特に2026年で増えているのがGitHub・Zennでのアウトプットが採用のきっかけになるケースだ。GitHubがほぼ空だった私が年収200万円上げるまでにやったこと【2026年転職記】でも触れているが、技術ブログや学習ログを公開しておくだけでスカウトが来るようになるのは本当にある話で、やらないのはもったいない。

あと見落としがちなのが「勉強会・コミュニティ経由の出会い」。僕の転職先もMeetupで話しかけた会社だった。採用ページより先に人と会ってしまう、というルートは再現性が高いのでかなりおすすめ。

OSS貢献初心者向けガイド|未経験から始める実践的ステップ2026にも書いているが、OSSへの小さな貢献(ドキュメント修正でもいい)がGitHubのグリーン埋めになって、それが採用担当の目に止まった例も複数聞いた。


スキル習得の「コスパ」問題:何を最初に学ぶべきか2026年版

正直、これが一番悩む部分だと思う。自分も3ヶ月ほど迷走した。

2026年時点で「未経験からの最短ルート」として機能しやすいのはこのあたり。体感スコアで並べるとこうなる。

xychart-beta
    title "学習コスト vs 就職力の体感スコア(未経験者視点)"
    x-axis ["HTML/CSS", "JS基礎", "Python基礎", "SQL", "Git/GitHub", "Linux基礎", "クラウド入門", "AI API触る"]
    y-axis "就職への貢献度" 0 --> 10
    line [4.0, 5.0, 7.5, 8.0, 9.0, 7.0, 8.5, 7.0]

SQLとGitが最強コスパというのは今でも変わらない。

SQLは業種を問わずほぼ全ての企業で使われていて、「SELECT・WHERE・JOINができます」だけでも「データが読める人材」として評価される。特にデータアナリスト・データエンジニア方面を狙うなら、最初の2週間はSQLに全振りする価値がある。

Git/GitHubは「使ったことない」だと即アウトの会社が増えてきた。コミットログの書き方、PRの出し方、ブランチ運用の基礎くらいは実際に個人プロジェクトで練習しておくと、面接でスムーズに話せる。これ、地味に効く。

クラウド入門(特にAWS)は、資格でいうとAWS CLFかAWS SAAがある程度の証明になる。IT資格取得戦略2026年完全ガイド|AI時代に価値が上がる資格と最短合格ロードマップを参考にすると、未経験でも3ヶ月で取れる現実的なルートが見えてくる。

プログラミングスクールについて正直に言う。費用対効果は人によって大きく違う。「強制的に学習時間を確保できる」「仲間ができる」という点では意味がある。でも「スクールに行けば転職できる」は2024年頃から幻想になってきた感がある。スクール卒業生が増えすぎて差別化にならないし、スクールの料金(30〜60万円)を自分で稼げるくらいのフリーランス案件をやりながら独学で進んだ人の方が、面接では「自走力がある」と評価される印象がある。

ただし、自分一人では絶対に続かない性格の人は、スクールの構造(締め切り・コーチ・コミュニティ)が必要な場合もある。ここは正直、好み次第でもあるかもしれない。


入社後の1年目を生き残るために、転職前に知っておきたかった現実

転職が成功した後の話を書いている記事が少ないと思うので、ここに書く。

入社後の最初の半年が一番しんどい。 これは多くの人に共通していると思う。「転職できたのに全然ついていけない」という焦りがピークに来るのが入社2〜3ヶ月目だった。正直、何度か「向いてないのかも」と思ったくらいだ。

実際にやって効いたことを3つ挙げると、こんな感じ。

1. 「わからない」を恥ずかしいと思わない練習をする 未経験入社を認められているのに、質問を遠慮して一人で詰まるのが一番時間の無駄だった。「コードを30分見てわからなかったら質問する」というルールを自分の中で決めたら、だいぶ楽になった。

2. 業務で使ってる技術を「ちゃんと理解しながら使う」 コピペで動かすだけでなく、なぜそのコードが動くかを少しずつ理解していくこと。速度は遅くていい。積み上げが後で効いてくる。

3. 社内Slackの過去ログを読む これは地味に有用だった。チームがどういう議論を経て今の設計になったか、どういう失敗があったかが過去ログに全部ある。新人が読んでおかしいわけはないので、積極的に掘った。入社直後にやるのがおすすめ。

「入社後キャリアの積み方」という視点では未経験からIT転職して3年、当時の自分に伝えたかったこと【2026年版】も読んでほしい。僕と似た経緯でリアルな話が書いてある。

あと精神衛生上、最初から「3年計画」で考えるのが重要だと思う。「入社1年目で活躍できなかったら失敗」じゃない。業界転職は3年かけてようやく「この仕事向いてるな」という感覚が来ることも多い。焦って半年で転職を繰り返すより、1社でしっかり3年過ごしてから市場を見た方が、次の選択肢が広がるケースが多い。これは周りを見ていてかなり確信している。


まとめ

3年半経って振り返ると、転職当時の自分に言いたいことは5つある。

  1. 「よくあるポートフォリオ」は逆効果。前職の経験と紐づいた「自分にしか作れない理由がある作品物」を1つ作ること。

  2. SQLとGitを最初の2週間で叩き込む。これだけで面接の話が変わる。残りはその後でいい。

  3. スクールは手段であって目的じゃない。入らなくても転職できるし、入っても差別化にならないケースが増えた。2026年現在なら独学+無料の勉強会の組み合わせが最もコスパが高い。

  4. エージェントは複数使いつつ「未経験特化型」を1つ入れる。大手総合エージェントだけで進めると、後回しにされる可能性がある。

  5. 入社後の最初の3ヶ月に全力を使う。転職が「ゴール」じゃなく「スタート」。入社後どう立ち上がるかが、3年後のキャリアを大きく変える。

次のアクション: まず「前職でどんな課題があったか」を30分メモに書き出してみてほしい。そこにポートフォリオのヒントが全部ある。転職活動は「準備ができてから」じゃなく「準備しながら動く」方が情報量が増えて正確な判断ができるようになる。動いてみることで見えてくることが、思った以上に多い。

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Untanbaby

ソフトウェアエンジニア|AWS / クラウドアーキテクチャ / DevOps

10年以上のIT実務経験をもとに、現場で使える技術情報を発信しています。 記事の誤りや改善点があればお問い合わせからお気軽にご連絡ください。

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