家族4人でハワイビジネスクラス、現金15万円で乗れた話|カード3枚運用の全記録

「マイルって面倒くさそう」と思って数年間ポイントを腐らせてた私が、カード構成を見直したら年50万マイル貯まるようになった話。失敗談も含めて全部書きます。

去年の夏、家族4人でハワイのビジネスクラスに乗ったんですけど、実質的に払った現金は空港税と燃油サーチャージ合わせて15万円くらいでした。普通に買ったら1人30〜40万円はするシートです。正直、これが「マイルって本当に価値あるな」と肌で実感した瞬間でした。

それまでは漠然と「マイルって貯めるの面倒くさいし、使いづらそう」という印象があって、数年間ただポイントを腐らせていた時期もありました。でも2年前にカード構成を見直してから状況が一変して、今は年間50万マイル前後を安定的に貯められるようになっています。

せっかくなので、2026年現在の自分のカード運用と、実際にやってみてわかった「ここは失敗した」「これは地味に効く」を全部書いてみます。ITエンジニアの支出パターンに合わせた話なので、似たような境遇の人には刺さると思います。


2026年のマイル事情、正直ベースで整理する

最初に言っておくと、マイルを取り巻く環境は2024〜2025年にかけて結構変わりました。知らずに2〜3年前の攻略ブログを参考にすると、計算が全然合わない——というのが今よくある失敗パターンです。

まず航空会社のプログラム改定。JALのFLYON優先ポイントとマイルの二本立てが一部見直されて、修行僧型の「とにかく搭乗数を稼ぐ」戦略が以前より効率悪くなっています。一方でANAはパートナーカードの提携を拡充して、地上でのマイル獲得(いわゆる「陸マイル」)が2025年以降はむしろやりやすくなりました。

次にポイントの移行レート。以前は「クレカポイント → マイル」の交換レートが1:1や2:1が多かったですが、2026年時点では一部プログラムで交換上限が設けられたり、移行手数料が復活したりしています。

そして燃油サーチャージ。円安が続いている影響で、特典航空券でも燃油サーチャージの金額がじわじわ上がっています。2026年6月現在、ANAの欧州便ビジネスクラスだとサーチャージだけで往復8〜10万円になることもあります。「タダで乗れると思ってたのに」という落とし穴がここです。

こういった変化を踏まえた上で、今の自分のカード構成を書いていきます。


実際に使っているカード3枚の構成と役割分担

大原則として、「全部のカードで満遍なくポイントを貯める」のではなく、「用途ごとに最強カードを1枚使い切る」が効率最大化のコツです。これに気づくまでに1年以上かかりました。

カード名メインの用途マイル換算レート年会費
ANA VISA プラチナ スーパーフライヤーズカード公共料金・固定費1.5%88,000円
三井住友カード プラチナプリファード(ANA移行)日常買い物・EC1.0〜最大3%33,000円
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドカード海外旅行・出張精算1.0%(海外1.5%)34,100円

年会費合計は約15万円。「高い!」と思うかもしれないけど、これで年間50万マイル前後が貯まって、特典航空券の価値換算で年間100〜150万円相当を取り出せているので、費用対効果はかなりいいです。

以前はIT技術者向けクレジットカード2026の記事で紹介したような「還元率だけで選ぶ」アプローチをやっていましたが、マイル特化で考えるとカード設計の哲学が少し違ってきます。

固定費の扱いが全てを決める

エンジニアって月々の固定費が結構多いんですよね。AWS・GCP・Vercelのクラウド費用、JetBrains・GitHub・各種SaaSのサブスク、自宅回線、スマホ料金……。うちの場合、これらを全部合計すると月20〜25万円くらいあります。

ここをANA VISA プラチナに集約するだけで、月25万円 × 1.5% = 3,750マイル / 月、年間45,000マイルが固定費だけで貯まります。何もしなくていいので心理的負担もゼロ。地味に効くのがここです。

月間マイル試算(固定費 + 日常支出)

固定費(クラウド・SaaS・通信): 250,000円 × 1.5% = 3,750マイル
食費・日用品(SM・コンビニ):   50,000円 × 2.0% = 1,000マイル
外食・交際費:                   30,000円 × 1.5% =   450マイル
出張経費(立替精算):          100,000円 × 1.5% = 1,500マイル
──────────────────────────────────────────────────
月間小計: 約6,700マイル
年間合計: 約80,400マイル(搭乗ボーナス別)

ここに搭乗マイル(出張あり)や各種キャンペーンが乗ってくると、年間50万マイルは現実的な数字になってきます。


マイルの「使い方」で価値が3倍変わる

貯めることより使い方が重要——これが2年やってきた結論です。ポイントの価値は何に使うかで劇的に変わります。

pie title マイル用途別の価値比較(1マイル≒何円相当か)
  "ビジネスクラス特典航空券" : 4.5
  "ファーストクラス特典航空券" : 6.0
  "エコノミークラス特典航空券" : 2.0
  "マイル→Amazonギフト券" : 0.5
  "マイル→提携ポイント" : 0.8
  "ANAショッピングサイト" : 1.0

このグラフを見れば一目瞭然で、「マイルは特典航空券以外に使っちゃダメ」です。特にAmazonギフト券や提携ポイントへの交換は還元率が激低で、泣きたくなるくらい損します。以前一度やってしまって、5万マイルが2.5万円相当になったときは本当に後悔しました。

特典航空券の実際の取り方

「特典航空券って取れないんじゃないの?」という声をよく聞きますが、これは半分本当で半分誤解です。

確かに人気路線の繁忙期(年末年始・GW・お盆)は激戦です。でも以下のポイントを押さえると、現実的に取れます。

355日前の解放直後を狙う ANAは搭乗日の355日前の11時から特典航空券の予約受付を開始します。この瞬間を狙って予約を入れるのが王道。実際にハワイ便を取ったのもこの方法で、前日の夜にアラームをセットして、11時ぴったりにスマホで操作しました。

往路と復路を別々に探す 「ホノルル往復セット」で検索すると空席ゼロに見えても、「成田→ホノルル(片道)」と「ホノルル→成田(片道)」で別々に検索すると取れることがあります。

搭乗14日前をチェック 特典航空券は搭乗14日前になるとキャンセルが出やすくなります。キャンセル待ちというわけではないけど、定期的にチェックする価値はあります。

flowchart TD
    A[特典航空券を狙う] --> B{旅行まで何日前?}
    B -->|355日前| C[ANA解放直後に予約\nこれが最強]
    B -->|14〜60日前| D[キャンセル枠チェック\n朝晩2回確認]
    B -->|60〜354日前| E[現実的には難しい\nエコノミーなら取れることも]
    C --> F{ビジネスクラス空席あり?}
    F -->|あり| G[即予約!\nマイル消費確定]
    F -->|なし| H[エコノミーで押さえて\n上位クラスのキャンセル待ち]
    D --> I[空席発見したら\n5分以内に決断]
    G --> J[旅行当日:最高の体験]
    H --> J
    I --> J

陸マイル効率化で「飛ばなくても貯まる」仕組みを作った

出張が多い人ならともかく、ほぼフルリモートだと飛行機に乗る機会自体が少ない。なので「搭乗マイルに頼らない仕組み」を作るのが先決でした。

具体的に効果的だったのは以下の3つです。

① ANAマイレージモール経由のEC購入 AmazonやふるさとサイトをANAマイレージモール経由でアクセスするだけで、通常の1〜3倍のマイルが付きます。ブックマークを作っておいてECサイトを使うたびに経由する習慣をつけるだけ。これで年間2〜3万マイルは変わってきます。ふるさと納税の節税効果について書いた記事でも触れましたが、ふるさと納税の支払いをマイルカードでやるとダブルでおいしいです。

② ポイントサイト(ハピタス・モッピー)の活用 クレカ新規発行、証券口座開設、保険資料請求などのキャンペーンをポイントサイト経由でやると、数万ポイントが一気に貯まります。このポイントをANAマイルに移行できるサービスが多い(移行レートは0.7〜1.0倍程度)。

正直、最初はちょっと怪しいサービスに見えて懐疑的でしたが、実際にやってみると普通に機能します。ただし、ポイントを現金代わりに使うのは損なので、必ずマイルに移行するルールを自分に課しています。

③ 支出の自動化・家族カード活用 奥さんの家族カードを追加して、食費・子どもの習い事・日用品を全部そちらに集約。これだけで月10〜15万円の支出が一本化されて、マイル積算が一気に増えました。

xychart-beta
  title "月別マイル獲得数(2025年6月〜2026年5月)"
  x-axis [6月, 7月, 8月, 9月, 10月, 11月, 12月, 1月, 2月, 3月, 4月, 5月]
  y-axis "マイル数" 0 --> 70000
  bar [28000, 31000, 45000, 29000, 33000, 41000, 62000, 27000, 30000, 35000, 38000, 48000]
  line [30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000, 30000]

8月と12月の山は、それぞれポイントサイトキャンペーン(証券口座開設)と年末のまとめ買い+ふるさと納税。1月は逆に落ち込んでいますが、年間トータルで見ると月平均35,500マイルくらいになっています。マイル自動化戦略の記事でAPIを使った自動化手法も書きましたが、仕組みを整えると「意識しないでも貯まる」状態になってくるのがほんとうに気持ちいいです。


やってよかったこと・失敗したこと

やってよかったこと

ステータス修行をやめた 以前はANAのプラチナステータス維持のために年1〜2回「修行フライト」をやっていました。でもコスト(フライト代)と得られるもの(ボーナスマイル・優先搭乗)を計算し直したら、普通に働いてカード支出でマイルを貯めた方が圧倒的に効率がいいと気づいて撤退。修行フライトに年30万円使うなら、その30万円をカードで払ってマイルに変換した方が3〜4万マイルになります。

マイルの有効期限を管理するスプレッドシートを作った ANAマイルは3年で失効します。気づいたら失効寸前、というのを一度やって以来、Google スプレッドシートで「獲得月・失効月・残高」を管理しています。失効3ヶ月前にはアラートが飛ぶよう設定済み。地味だけど、これをやっていない陸マイラーは意外と多いです。

失敗したこと

マイルを「いつか使う」でため込みすぎた 「もっと貯めてからファーストクラスに使おう」と思っていたら、気づいたら60万マイルが口座にある状態になっていました。これ、ある意味リスクです。航空会社プログラムの規約は変わるし(実際2024年にJALが変えた)、インフレ的に考えても「マイルを使わない」は損です。貯まったら計画的に使うサイクルを回すのが正解。

燃油サーチャージを軽視していた 先述の通り、2026年時点では燃油サーチャージが高止まりしています。「特典航空券 = タダ」という認識は完全に古くて、実際には数万〜10万円以上の現金負担があります。これをちゃんと計算に入れないと「思ったより安くならなかった」という話になる。


まとめ

2年間のカード構成見直しで、マイル活用の体験がかなり変わりました。整理すると:

  1. 固定費の集約が最大のレバレッジ。クラウド費用・SaaSサブスクは全部マイルカードに。月20〜30万円の固定費を有効活用するだけで年間3〜4万マイルが自動で貯まる。

  2. 使い方の選択肢は「ビジネスクラス特典航空券」一択に絞る。現金交換・ギフト券交換は1マイル0.5円程度、特典航空券なら2〜6円相当。この差は計算するまでもなく明確。

  3. 355日前の解放直後を狙う。繁忙期のビジネスクラスを取りたいなら、これしかない。当日スケジュールを空けてアクセスする習慣をつける。

  4. 燃油サーチャージ・空港税は事前に計算する。2026年時点では長距離ビジネスクラスで往復10〜15万円の現金負担は覚悟が必要。

  5. マイルはため込まず使うサイクルを回す。有効期限管理のスプレッドシートを作って、失効ゼロを維持する。

次のアクション:まず自分の固定費リストを書き出して、どれだけがマイルカード以外で払われているかを確認してみてください。意外と見落としがあって、そこを変えるだけで年間数万マイルが変わってきます。カード構成については、現時点のベストはANA系3枚体制ですが、支出パターンによって最適解は変わるので、IT技術者向けのカード選び記事も参考にしてみてください。

マイル活用、最初はちょっと面倒に見えるけど、一度仕組みを作ってしまえば後はほぼ自動です。ビジネスクラスで足が伸ばせる体験は、一度したら「次はどこ行こう」と勝手に考え始める中毒性があります。

U

Untanbaby

ソフトウェアエンジニア|AWS / クラウドアーキテクチャ / DevOps

10年以上のIT実務経験をもとに、現場で使える技術情報を発信しています。 記事の誤りや改善点があればお問い合わせからお気軽にご連絡ください。

関連記事