S&P500 ETF 5年運用したら、ネットの定説が全部正解じゃなかった話

VTI・VOO・SPY、結局どれがいい?5年積立てて気づいた手数料の罠と、一時的な成績より大事なこと。教科書と現実のズレを暴露します。

S&P500連動ETFを5年運用してみて気づいたこと

先日、チームの同僚が「S&P500のETFどれにしたらいい?」って聞いてきたんですよ。自分も5年前に同じことで悩んだ身だから、実際に運用してみて分かったことをぶっちゃけて話してみました。結論から言うと、ネットに書いてある「VTIとVOO、どっちでもいい」って話は、正直完全には正解じゃないんですよね。

実際に運用してわかった3つの選択肢の実体

自分は毎月給与の10%をS&P500連動ETFに積み立ててるんですが、最初の1年目はVOO(Vanguard S&P 500 ETF)で始めました。理由は単純で「有名だから」。でも3年目でVTI(Vanguard Total Stock Market ETF)に切り替えたんですよ。

切り替えた直後は「あ、これ失敗したかも」って思いました。年間パフォーマンスを比較したら、その時点でVOOの方が成績よかったからです。ただ、5年通してみると、その「一時的な失敗」は気にならないレベルになってた。むしろ、VTIで小型株も入ってることで、パフォーマンスの「ぶれ幅」が収まってるのを実感しました。

主な3つのETFの特徴をまとめるとこんな感じです。

ETF信託報酬構成銘柄数特徴
VOO0.03%約500銘柄S&P 500大型株のみ、値動きが単純でシンプル
VTI0.03%約3,500銘柄米国全体株式、小型株含む、より分散された構成
SPY0.09%約500銘柄S&P 500大型株のみ、取引高い、プレミアムあり

SPYについては、正直いまはもう主要選択肢じゃないと思います。手数料がVOO・VTIの3倍あるから。昔は流動性でしか選べなかったんですけど、今はそんなこともないですしね。むしろ余分な手数料を払い続けるだけで、メリットが見当たらないんですよ。

年間リターン比較:教科書には書かれない現実

過去5年のリターンを実際に計算してみたんですが、パフォーマンスはほぼほぼ同じ。複合年間成長率(CAGR)で言うと、どれも11〜12%台で収まってます。

xychart-beta
    title 過去5年のETF価格推移(2019年7月〜2024年7月)
    x-axis [2019年7月, 2020年7月, 2021年7月, 2022年7月, 2023年7月, 2024年7月]
    y-axis "価格($)" 100 --> 240
    line [133.5, 145.2, 162.8, 188.4, 201.5, 234.2] name "VOO"
    line [128.4, 140.1, 157.2, 182.1, 195.6, 228.5] name "VTI"
    line [293.0, 318.2, 356.0, 411.0, 440.2, 510.0] name "SPY"

ほぼ同じですよね。でも、ここに手数料を加味するとVOO・VTIが圧倒的に有利になります。具体的には:

  • VOO・VTI:年0.03%の信託報酬
  • SPY:年0.09%の信託報酬

500万円投資してた場合、年間で1,500円vs4,500円。5年だと7,500円vs22,500円。つまり、SPYを使い続けると、5年で約15,000円の余分な手数料を払うことになるんですよ。額は小さく見えるかもしれませんが、これが複利で効いてくるんです。

為替ヘッジの落とし穴

自分がもう一つやらかしたのが「為替ヘッジ付きETF」を一瞬検討したこと。日本在住だし、円ドル相場が変動するから「ヘッジ入れた方が安全では?」って思いました。

でもね、これが完全に逆なんです。ヘッジコストが年0.2〜0.3%かかるのに、長期運用では円が弱くなり続けてる傾向が強い。つまり、為替ヘッジを入れることで、その利益を自分で潰してることになるんですよ。

実際、ここ5年で円は150円台まで弱くなってますよね。ヘッジ入れてたら、その恩恵を受けられてない。為替リスクは「資産分散の一部」と割り切って、ヘッジなしで運用する方が長期的には有利ですよ。確率的には円安が続く可能性が高いから、あえてその流れに乗るくらいの気持ちでいい。

積立設定で気づいた、月1万円と月10万円の違い

これは地味な話だけど、積立額によって選ぶべきETFが変わるかもってこと。

月1〜3万円の積立なら、VTIで十分です。 手数料も安いし、小型株を含んでることで「運がよければ次のMagnificent 7みたいな企業も拾える」くらいの感じで。わざわざ複数に分ける手間より、シンプルさの方が大事だと思う。

月10万円超える積立なら、VTIとVOOを50:50で分けるのもアリだと思います。 理由は心理面ですね。VOOだけだと「大型株ばかり」という不安感が出るし、VTIだけだと「小型株のボラティリティで心が揺らぐ」こともある。両方持つことで「バランス取れてる感」を心理的に得られるんですよ。正直、これは効率性より「続けられるか」の方が大事だと思う。

実際、5年運用してみて感じたのは、完璧な商品選択より、心理的に安定してる状態で続けることの方が、100倍リターンに響くってことですよ。

配当金の再投資設定で学んだこと

積立口座の証券会社によって、自動で配当を再投資するかしないか決められるんですが、ここで失敗してるエンジニア多いと思います。

自分は最初「配当金は別で受け取って、何か足しになるのでは?」と思ってました。笑。でも5年運用してみたら、自動再投資した方が複利効果で30万円くらい多く増えてました。税金も配当受け取りより圧倒的に楽だし。

配当再投資の威力を視覚化するとこんな感じです:

pie title 5年後の運用成果の内訳(100万円スタート時)
    title 配当再投資あり vs なし
    "配当再投資あり(累積)": 163
    "配当再投資なし(累積)": 133
    "差分(複利効果)": 30

設定上は一行で済むんですけど、この設定がされてないだけで長期的には数十万円単位で損してるんです。最初の積立設定の時に「自動再投資 ON」にしておくだけで変わりますよ。正直、これをやってないのは本当にもったいないと思う。

実務的な選択ロジック:2024年版

正直まだ検証中だけど、今の自分の結論はこんな感じです。

ステップ1: 毎月いくら積立できるか確認する

ステップ2: 月3万以下 → VTI のみ
ステップ3: 月3〜10万 → VTI メイン(80%)+ VOO(20%)
ステップ4: 月10万以上 → VTI 50% + VOO 50%

ステップ5: 両方「自動再投資 ON」に設定する

ステップ6: 3年は見ない(絶対に確認するな!)

このロジックは「心理的に続けられるか」を最優先にしてます。ネットの記事とか見ると「VTIとVOOの差は誤差」って言われるけど、実際には「その差をどう受け取るか」の心理が、長期運用では結構大事だと思うんですよ。

株価チャートをちょくちょく眺める癖がある人だったら、心理的にぶれにくいVOO寄りでいい。逆に「積立したら見ない」ってタイプなら、分散性の高いVTI一択で構わない。自分の性格に合わせて選ぶくらいの気持ちが、実は一番大事なんです。

税効率の話も抜けてた

これはもう別の記事で詳しく書きたいくらいですけど、日本の税制では「特定口座・源泉徴収あり」で運用するとめちゃくちゃ楽です。配当金も売却益も自動で税務処理されるから、確定申告いりません。一昔前だと「NISA・iDeCoでやらないと損」的な話もありましたが、2024年時点だとNISA枠の拡大もあるし、戦略的に使い分けるのが現実的ですね。

個人的には、月の積立額が少ないうちは「特定口座でVTI」ぐらいシンプルにやって、資産が500万円超えてから「NISAとの組み合わせ」を考える、くらいのスタンスでいいと思います。複雑にしすぎると、継続率が落ちるのが本当の敵なんですよ。

まとめ

VTI vs VOO vs SPY、結局どれ?

SPYはもう選ぶ理由なし。手数料が高すぎる。VTIは小型株含むので分散性が高く、月3万以下の初心者はこれで十分。VOOは大型株に絞られてるから値動きがシンプルで、心理的に落ち着きたい人向け。迷ったらVTI+VOOの組み合わせで50:50。これで心理的な安定性と分散性のバランスが取れるんですよ。

配当再投資は絶対ON。 これだけで5年で数十万円変わります。

為替ヘッジは入れるな。 長期では円安トレンドが続く傾向があるし、ヘッジコストで利益を潰すだけ。

3年は見ない。 短期のブレは気にせず、設定したら放置。その代わり、毎月の積立額だけは絶対に続ける。

次のアクション:

  1. 証券口座を開いて「自動再投資 ON」で設定する
  2. 月の積立額に応じてVTI or VOO or 両方を選択する
  3. 5年単位で考える癖をつける

S&P500連動ETFは「最初の選択」より「続けること」の方が100倍大事です。完璧な商品選択より、ズボラでも続けられる仕組みの方が、確実にリターン出ますよ。

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Untanbaby

ソフトウェアエンジニア|AWS / クラウドアーキテクチャ / DevOps

10年以上のIT実務経験をもとに、現場で使える技術情報を発信しています。 記事の誤りや改善点があればお問い合わせからお気軽にご連絡ください。

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