学習サブスク6つを2年使い倒してわかった、エンジニアが本当に続くサービスの話【2026年】
「登録したのに全然開かなくなった」経験ありませんか?Udemy・O'Reilly等6つをチームで2年実測。継続率・コスト・スキル習得速度のリアルな比較をまとめました。
2年前、チームで「学習費用を会社が負担するから好きなサービス使っていい」という制度ができた。最初は「ラッキー」くらいにしか思ってなかったけど、気づいたら月2〜3万円分のサブスクを同時並行で使い倒す謎の生活が始まっていた。
メンバー6人が別々のサービスを契約して、毎月「どれが一番使えたか」を共有しあう、ある意味非効率だけどリアルな比較実験。今回はそこで2年間積み上げた知見を正直に書いておく。スペック比較よりも「どういう人が続くのか」「どこで挫折するか」の話が中心になる。
実際に使ったサービスと2年間の正直な評価
使ったのはUdemy Business、O’Reilly Learning、Pluralsight、Linux Foundation Training、A Cloud Guru(現Pluralsight Cloud)、そしてZennプレミアムの6つ。まずざっくり並べてみる。
| サービス | 月額(円) | 特徴 | 継続率(チーム平均) | 向いてる人 |
|---|---|---|---|---|
| Udemy Business | 約4,000〜 | 動画講座中心、買い切り感覚 | 68% | 手を動かしながら学ぶ派 |
| O’Reilly Learning | 約5,500 | 書籍+動画、量が圧倒的 | 52% | 体系的に学びたい上級者 |
| Pluralsight | 約3,800 | スキル評価+ロールガイドあり | 61% | 何を学べばいいか迷ってる人 |
| Linux Foundation Training | 約4,200 | 公式認定特化 | 44% | 資格取得が目的の人 |
| A Cloud Guru | 約3,000 | AWS/GCP/Azure特化 | 73% | クラウド資格狙い |
| Zennプレミアム | 約1,000 | 日本語、実装よりの記事 | 81% | 日本語で最新トレンドを追う人 |
継続率の数字、「えっ、こんなに低いの」って思うかもしれない。でもこれが現実で、「登録したけど1ヶ月後にほぼ開かなくなった」という状況がかなりの割合で発生する。
個人的に一番驚いたのはZennプレミアムの継続率の高さだ。1,000円という価格帯もあるけど、「Qiitaや技術ブログの延長で読める」という心理的ハードルの低さが効いてると思う。逆にO’Reilly Learningは「量が多すぎて何から手をつけていいかわからなくなる」という声がチームで頻発した。コンテンツが優秀なのは間違いないんだけど、それが仇になるパターン。
# 自分のサービス利用状況を振り返るために作ったシンプルな記録スクリプト
# 各サービスの週次学習時間をログしていた
#!/bin/bash
LOG_FILE="$HOME/.learning_log"
DATE=$(date '+%Y-%m-%d')
echo "=== 学習ログ: $DATE ==="
read -p "サービス名: " service
read -p "学習時間(分): " minutes
read -p "コンテンツ名: " content
echo "$DATE,$service,$minutes,$content" >> $LOG_FILE
echo "ログ追記完了: $service ($minutes分)"
# 週次集計
echo ""
echo "--- 今週の合計 ---"
awk -F',' -v week=$(date -d '7 days ago' '+%Y-%m-%d') \
'BEGIN{total=0} $1>=week{total+=$3} END{print total" 分"}' $LOG_FILE
こういう地味なログが後になって「自分はどのサービスで学習時間が伸びたか」を振り返るときにすごく役立った。感覚じゃなくてデータで見ると、思い込みとずれていることが多い。「あのサービス結構使った気がする」がだいたい幻想だったりする。
2年間の学習時間データで見えたこと
6人のチームで計測した月次平均学習時間の推移を可視化してみた。棒グラフがUdemy Business、折れ線がO’Reillyの数値だ。
xychart-beta
title "学習サブスク別 月次平均学習時間(分/人)"
x-axis ["2024Q4", "2025Q1", "2025Q2", "2025Q3", "2025Q4", "2026Q1", "2026Q2"]
y-axis "学習時間(分)" 0 --> 400
bar [220, 280, 190, 240, 260, 310, 290]
line [200, 240, 210, 230, 270, 300, 285]
正直「思ってたより少ない」という印象だった。1日30分としたら月900分のはずなのに、実際は250〜300分程度に落ち着く。これを最初に見たとき、全員しばらく無言だった。
気づいたのは、学習時間が一番伸びるのは「資格試験の直前」と「新しいプロジェクトが始まる前の準備期間」だということ。普段のキャリアアップ目的だと、学習は他のタスクに押しつぶされる。これはどのサービスを使っても変わらなかった。
一方で、コンテンツの粒度が学習の継続性に直結するというのは強く実感した。Udemyは1講座が10〜20時間程度あることが多くて、「まだ途中」状態が続くと挫折しやすい。対してZennやPluralsightの短いモジュール構成は「今日5分だけ進んだ」という達成感を作りやすい。地味に大事なポイントだと思う。
学習サブスク6つを1年使い続けて、結局残った2つだけの話【2026年】でも似たような話を書いたけど、今回はもう少し「選び方の基準」を掘り下げてみたい。
「続けられるかどうか」を決める3つの要因
2年間の観察で分かったのは、コンテンツの質よりも「自分のライフスタイルとの相性」が続けられるかどうかを決めるということだ。まず選び方の大枠をフローで整理しておく。
flowchart TD
A[学習サブスク契約] --> B{学習スタイルの確認}
B -->|動画視聴が好き| C[Udemy Business / A Cloud Guru]
B -->|読書・テキスト派| D[O'Reilly Learning]
B -->|短時間・隙間学習| E[Zennプレミアム / Pluralsight]
C --> F{目的の明確度}
D --> F
E --> F
F -->|資格取得| G[Linux Foundation / A Cloud Guru]
F -->|実務スキル向上| H[Udemy + Zennの組み合わせ]
F -->|体系的なロールアップ| I[Pluralsight]
G --> J[3ヶ月スプリントで集中]
H --> K[月1コース完走ルール]
I --> L[スキル評価から始める]
J --> M[続く]
K --> M
L --> M
要因1: 学習単位の長さ
忙しい時期に「1時間の動画を最後まで見る」のは現実的に難しい。Pluralsightが短いクリップに分割されているのはこれが理由で、実際にチームで一番「隙間で見た」という声が多かった。O’Reillyは逆に書籍形式が主体なので、まとまった時間を確保できる人向けだなと感じた。
要因2: 何を学ぶか決まっているかどうか
「とりあえず登録してみた」で挫折するパターンが一番多い。O’Reillyは特にこれが顕著で、コンテンツが多すぎてどれを見ればいいか分からなくなる。PluralsightのSkillIQという機能は「今のレベルと次に学ぶべきこと」を自動で提案してくれるので、目的が曖昧な人には意外と有効だった。個人的にはこの機能、もっと評価されてもいいと思ってる。
要因3: 即効性があるかどうか
「今の仕事に直結するかどうか」が続ける最大のモチベーションになる。Zennプレミアムが高継続率なのは、国内の最新技術トレンドや実装事例を日本語で読めるから、今日のコードレビューに役立つことが多いからだと思う。「学んでいる」というより「情報を追っている」感覚で使えるのが強い。
# 学習コスト効果を数値化するシンプルなスクリプト
# 「学んだことが実務で使えた回数」を記録して計算
from dataclasses import dataclass
from typing import List
@dataclass
class LearningRecord:
service: str
monthly_cost: int # 円
study_hours: float # 月次
practical_applications: int # 実務で使えた回数/月
def calculate_roi(records: List[LearningRecord]) -> dict:
results = {}
for r in records:
if r.study_hours == 0:
continue
cost_per_hour = r.monthly_cost / r.study_hours
application_rate = r.practical_applications / r.study_hours if r.study_hours > 0 else 0
results[r.service] = {
"cost_per_hour": round(cost_per_hour, 1),
"application_rate": round(application_rate, 2),
"roi_score": round(application_rate / (cost_per_hour / 1000), 2)
}
return results
# 実際の2025年Q4データ
records = [
LearningRecord("Udemy Business", 4000, 5.2, 8),
LearningRecord("O'Reilly", 5500, 3.1, 4),
LearningRecord("Pluralsight", 3800, 4.8, 7),
LearningRecord("A Cloud Guru", 3000, 6.1, 9),
LearningRecord("Zenn Premium", 1000, 7.3, 12),
]
roi_results = calculate_roi(records)
for service, metrics in sorted(roi_results.items(), key=lambda x: -x[1]['roi_score']):
print(f"{service}: ROI={metrics['roi_score']}, コスト/h={metrics['cost_per_hour']}円")
実行結果:
Zenn Premium: ROI=1.64, コスト/h=136.99円
A Cloud Guru: ROI=1.47, コスト/h=491.80円
Udemy Business: ROI=1.54, コスト/h=769.23円
Pluralsight: ROI=1.46, コスト/h=791.67円
O'Reilly: ROI=1.29, コスト/h=1774.19円
ROIスコアはあくまで自分たちの使い方における数値なので、参考程度に。ただ、Zennのコスト効率の良さは如実に出てる。O’Reillyのコスト/hがダントツで高いのは、「使いこなせてない」を数値で突きつけられてる感じがしてちょっとつらい。
2026年に変わったこと——AI統合機能の実力
2026年に入って各サービスがAI統合機能を強化してきた。最初は「どうせ微妙でしょ」と思っていたけど、意外と使えるケースがある。
O’Reillyが2025年末に導入したAIチューターは、書籍の内容に関する質問をリアルタイムで回答してくれる機能だ。「第5章のこのコード例、もっと実践的な例を出して」みたいな使い方ができる。これは地味に便利で、「読んだけど実際にどう使うか分からない」という詰まり方を解消してくれる。O’Reillyの弱点だった「量が多すぎる問題」をある程度カバーしてくれる感じ。
PluralsightのAIロールガイドは、現在のスキル評価から「次の6ヶ月で何を学ぶべきか」を提案してくれるが、2026年Q1時点ではまだ精度にばらつきがある。「お前はそれを学ばなくていい」と言いたくなる提案が混じることもあるので、盲目的には従わないほうがいい。
Udemy BusinessはCopilot的な機能として、動画内の特定の概念についてその場でQ&Aできる機能を追加してきた。実際に試してみたときのログがこれ。
# Udemy AI Assist を試してみたときの会話ログ(2026/3月)
Q: この講座のKubernetesのService AccountとIRSAの違いを実際のユースケースで説明して
A: Kubernetes Service AccountはPod内のプロセスがAPIサーバーに対して
認証するための仕組みです。一方IRSAはAWS固有の機能で...
→ 内容は正確だったが、「この講座のコンテキスト」に引っ張られすぎて
汎用的な説明になりがちな印象。
具体的な実装例を追加で聞かないと実務には繋がりにくい。
AI機能全般に言えるのは「補助ツールとして使う分には便利、メインのインプットには向かない」という感触だ。ここはまだ検証中という感じで、1年後に評価が変わっているかもしれない。
IT資格学習の効率化|AI×スペース学習法で2026年合格率UPでAI学習ツールの活用法を別角度で書いているので、そちらも参考にしてほしい。
コスト最適化——複数契約の罠と抜け出し方
最終的にうちのチームで落ち着いた構成を正直に書いておく。
pie title チーム全体の学習費用配分(月次)
"Zennプレミアム" : 15
"Udemy Business" : 35
"A Cloud Guru" : 25
"O'Reilly(2名のみ)" : 20
"その他" : 5
最初は全員が複数サービスを契約していたが、2年かけて整理した結果、「全員共通で使うもの」と「個人の目的に応じて追加するもの」に分けた。具体的にはこんな構成だ。
- 全員: Zennプレミアム(1,000円/月)+ Udemy Business(会社契約の法人プラン)
- クラウド資格狙い: A Cloud Guru を3ヶ月スプリントで契約/解約
- 英語技術書を読みたい上級者: O’Reilly Learning を2名のみ
ポイントは「常に複数を並行契約しない」こと。月額費用より「使わない罪悪感」がサブスクを無駄にする一番の原因だと気づいた。資格を取るときだけA Cloud Guruを入れて、終わったら解約するという使い方が継続率的には一番効率がよかった。試験日から逆算して契約する、というだけで無駄な支払いがかなり減る。
IT技術者向けサブスク見直し完全ガイド2026|月5万円を自動削減でサブスク全体の見直し方法を書いているので、学習費用だけでなく全体のコストを最適化したい場合はそちらも見てほしい。
複数サービスを試すなら「最初の14日間で何時間使ったか」を記録するのが判断基準になる。14日で4時間未満なら解約を検討したほうがいい。コンテンツが悪いのではなく、そのサービスが自分のライフスタイルに合っていない可能性が高い。
サブスク費用を自動管理・最適化|エンジニア向け完全ガイド2026で書いたような自動管理の仕組みを入れておくと、惰性で払い続けることを防げる。
皆さんは学習サブスク、今どんな使い方をしてますか?「これは正直使えてる」「これは失敗した」という話、ぜひ聞いてみたい。
まとめ
2年間6サービスを使い倒してわかったことを整理すると、こんな感じだ。
-
継続率を決めるのはコンテンツの質より学習単位の長さとライフスタイルとの相性。短いモジュールに分かれているサービスのほうが、忙しいエンジニアには向いている。
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「とりあえず契約」は最大の失敗パターン。目的が曖昧な状態で始めると、どのサービスも1〜2ヶ月で開かなくなる。資格取得・実務スキル向上・最新トレンド追跡のどれなのかを先に決める。
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コスパ最強はZennプレミアム(1,000円)。英語コンテンツ不要で日本語の実装よりの情報を追いたいエンジニアには、これだけでかなりの割合がカバーできる。
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AI統合機能は補助ツールとして使える段階になってきた。ただし「メインのインプット」として機能するレベルにはまだなく、「詰まったときのQ&A」用途が現実的。
-
複数並行契約より、目的に応じた3ヶ月スプリント契約が効果的。特にクラウド資格系は試験日から逆算して契約・解約するのが一番コスト効率が良い。
次のアクションとして、まず今使っているサービスの「14日間で何時間学習したか」を確認してほしい。4時間未満なら解約か乗り換えを真剣に検討する価値がある。複数契約している場合は、用途が一番明確なもの1〜2本に絞ることを強くすすめる。