エンジニアブログ副業、月20万円になるまでの2年間で本当に効いたこと
「記事は増えてるのに収益が増えない」そんな時期を乗り越えた話。AI検索時代に何度も方針転換しながらブログ副業を育ててきた、失敗込みのリアルな記録です。
エンジニアがブログ副業を始めて2年、月20万円を安定させるまでにやったこと【2026年版】
正直に言う。最初の半年はほぼ無収益だった。
2024年の初頭、当時のプロジェクトがひと段落して、「エンジニアスキルを使った副業、何かできないかな」と思い始めたのがきっかけだった。クラウドソーシングは時給換算が辛いし(この辺りの話はクラウドソーシング副業の実録記事に書いたので参考にしてほしい)、技術ブログなら自分のペースでできると思って始めた。
2年経った2026年6月現在、ようやく月20万円前後が安定して入ってくるようになった。ただ、これは「うまくいった話」だけじゃなくて、途中で方向性を何度も変えて、AI時代の波に乗れなかった時期もあって、相当しんどかった。同じように「技術ブログで副収入を作りたい」と考えているエンジニアに、生々しい実態を共有したい。
最初の6ヶ月で盛大に失敗した話
最初にやったのは、技術ドキュメントの和訳っぽい記事を量産することだった。「公式ドキュメントを日本語でわかりやすく」みたいなやつ。今思えばこれが間違いだった。
理由はシンプルで、2025年以降はChatGPTやPerplexityで十分に解決できる質問の答えになってしまっているから。読者がGoogleで検索してたような「○○ とは」「○○ 使い方」系のクエリは、AI検索に吸収されてブログへのトラフィックが激減した。Google Search ConsoleでCTRを見ていると、2024年後半から明らかに「情報クエリ」の流入が減り始めているのが見て取れた。
記事数は増えているのにクリック数が減っている、という地獄みたいな時期があった。インプレッションは増えているからGoogleには認識されているんだけど、誰もクリックしていない。数字で見るとこんな感じだ。
| 期間 | インプレッション | クリック数 | CTR | 月間収益 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年1〜3月(月次平均) | 12,000 | 480 | 4.0% | 約3,200円 |
| 2024年7〜9月(方針変更前) | 18,000 | 420 | 2.3% | 約2,800円 |
インプレッションが1.5倍になってもCTRが半分近くになれば収益も下がる。これをリアルタイムで眺めながら「なんで…」って思い続けるのは、なかなかメンタルにくるものがある。
方向転換したのは2024年10月。「検索意図がAIで解決できないもの」にフォーカスすることにした。具体的には「実体験」「比較体験」「失敗談」「数値データ付きの検証記録」だ。
2026年に効いているコンテンツ戦略
結論から言うと、2026年現在で安定してトラフィックを取れているのは以下の3パターンだ。
パターン1:実務で踏んだ地雷の記録
コードが動かなくて3時間溶かした話、本番でアラートが鳴り続けた話、設定ミスで請求が跳ね上がった話。こういう「失敗→原因→解決」の流れは、AI検索では再現できない。なぜなら「その失敗体験は自分にしかない」から。
検索キーワードで言うと「○○ エラー 原因 解決」「○○ ハマった」「○○ 本番 失敗」みたいなトラブル系クエリは、今でも人間が書いた体験記事が上位に来やすい。地味に強い。
パターン2:複数サービスの実測比較
「サービスAとサービスBを両方使って比較した」系は強い。AI検索は「一般的な違い」は答えられるけど、「自分の用途ではどちらが良かったか」という主観付きの結論は出せない。
実際に、クラウドサービスの比較記事(特にコスト・パフォーマンス・運用負荷の実測値付き)は、うちのブログで今でも上位のPV記事になっている。
パターン3:時間経過のある記録
「3ヶ月運用してわかったこと」「1年使い続けた結果」系。これは短期間では書けないコンテンツだから、既存の蓄積が差別化になる。特に「当初の期待 → 実際の使用感 → 現在の評価」という時系列の変化は、読者に刺さりやすい。個人的にはこのパターンが一番書いていて楽しいし、読んでいる人の反応も一番良い。
これらのパターンに気づいてから、記事の方向性を大きく変えた。結果として、2025年春ごろから収益が安定し始めた。
xychart-beta
title "月間収益推移(万円)"
x-axis ["2024/1", "2024/4", "2024/7", "2024/10", "2025/1", "2025/4", "2025/7", "2025/10", "2026/1", "2026/4"]
y-axis "収益(万円)" 0 --> 25
bar [0.3, 0.5, 0.3, 1.2, 3.5, 7.8, 12.4, 16.2, 19.8, 21.5]
方針転換した2024年10月以降、じわじわ上がってきているのがわかる。ただ、直線的な成長じゃなくて、「伸びない時期が続いてからある日突然跳ねる」みたいな動きが多かった。SEOは本当にラグがある。待っている時間がつらい。
アフィリエイト設計の現実
収益の内訳を正直に書くと、こんな感じだ(2026年4月時点)。
| 収益源 | 月間金額 | 割合 |
|---|---|---|
| ASP(A8/もしもアフィリエイト等) | 約12万円 | 56% |
| 企業案件(記事広告) | 約4万円 | 19% |
| Amazonアソシエイト | 約3万円 | 14% |
| Google AdSense | 約2.5万円 | 12% |
ASPが主力で、特にAWSやSaaS系のサービス(クラウドツール、学習サービス、VPN、セキュリティツール)の単価が高い。技術ブログ特有のメリットで、読者のITリテラシーが高くて購買力もある層だから、コンバージョン率が高い。
一方でAdSenseは正直しんどい。PVが増えても単価が下がり続けていて、PV依存の収益構造だと頭打ちになりやすい。今はAdSenseは「ついでに入れておく」くらいの位置づけで、メインはASPと企業案件を狙って記事設計している。
企業案件については、ブログを半年以上継続してある程度のPVがついてから問い合わせが来始めた。今はエンジニア向けのSaaS企業や学習プラットフォームから定期的に依頼が来る。単価は1記事3〜8万円くらいで、これが地味にでかい。
記事ごとの収益設計フロー
flowchart TD
A[キーワード選定] --> B{検索意図の分類}
B --> |情報クエリ| C[AIに負けやすい\n体験談・失敗談で差別化]
B --> |比較クエリ| D[実測データ付き比較記事\nASPリンクを自然に配置]
B --> |取引クエリ| E[コンバージョン重視\nCTA設計を丁寧に]
C --> F[記事作成]
D --> F
E --> F
F --> G[公開・インデックス待ち]
G --> H{3ヶ月後に流入確認}
H --> |流入あり| I[記事リライト・内部リンク強化]
H --> |流入なし| J[キーワード見直し\nまたは記事削除]
I --> K[収益化改善]
J --> A
キーワード選定の段階でASPのどの商品と紐づけるかを決めてから記事を書くのがポイントだ。記事を書き終わってから「どのアフィリエイトリンク貼ろう」と考えると、記事構成とCTAがちぐはぐになりやすい。これ、最初の半年ずっとやらかしていた。
AI時代のSEO戦略(2026年現在)
2026年現在、Googleの検索結果にはAI Overviewが常に表示されるようになった。日本語でも2025年後半から本格展開されて、「簡単な質問はAIが答えてしまう」状況が加速している。
じゃあブログは死んだかというと、そんなことはない。むしろうちのブログのトラフィックは去年より増えている。理由を分析してみると、いくつかのパターンに気づいた。
AI Overviewが逆に集客になっているケース
AI Overviewで自分のブログが引用されると、その下にリンクが表示されることがある。「詳しく読む」「参考元」として出てくるケースで、これが新しい流入経路になっている。AI Overviewに引用されやすいのは「具体的なデータや数値が入った記事」「明確な体験談がある記事」だと感じている。正直まだ検証中だけど、数値を出すことへの意識は以前より高まった。
ロングテールクエリの価値が上がっている
「○○ とは」より「○○ ハマった 解決方法 本番」みたいな具体的な複合クエリは、AI検索でも完全には答えられない。こういう超ロングテールのクエリは1記事あたりのPVは少ないけど、コンバージョン率が高い。薄く広くより、狭く深くが今の時代に合っている気がする。
SEOツールの使い分けはこんな感じ。
| ツール | 用途 | 月額コスト |
|---|---|---|
| Ahrefs | 被リンク分析・競合調査 | $99 |
| Surfer SEO | 記事構成チェック | $69 |
| Claude / ChatGPT | アウトライン作成の補助 | $20 |
| Search Console | 流入クエリ確認 | 無料 |
ツールへの投資は月約200ドル。これを回収できているので今は維持しているけど、最初から全部入れる必要はない。Search Consoleだけでも相当なことができるし、個人的には最初の半年はSearch Console一本でよかったと思っている。
AIツールについては、記事の文章を全部AIに書かせるのはやっていない。体験談ベースの記事でやると「それっぽいけど実体験じゃない感」が透けて見えるし、読者もそれを感じ取る。実際のところ、AIは「アウトライン作成」「見出し候補の洗い出し」「誤字脱字チェック」「コードサンプルの補完」には使っていて、本文の核心部分は自分で書いている。
この辺りのAIツール活用についてはChatGPT・Cursor・GitHub Copilotの使い分けの記事でも触れたけど、「AIに全部やらせる」のと「AIを補助として使う」は全然違う成果になる。
2年運用して感じた、ブログ副業のリアル
ここからは少し主観的な話をする。
月20万円という数字を見て「思ったより稼げてる」と感じる人もいると思うし、「2年でそれだけ?」と感じる人もいると思う。ぶっちゃけ時給換算すると最初の1年は赤字に近い。記事1本書くのに4〜6時間かかるとして、初期の月収3,000円じゃ時給が悲しすぎる。
ただ、ブログの資産性は本物だと感じている。1年前に書いた記事が今でも毎月収益を生んでいる。稼働していない時間にも入金される感覚は、時間を売る副業とは質的に違う。IT資格やスキルアップと同じで、初期投資期間を乗り越えると複利的に積み上がっていく。
正直に言うと、「ブログで稼げる」という情報は溢れているけど、稼げるようになるまでの1〜2年間の泥沼期が省略されすぎている。そこを覚悟して入れるかどうかが分かれ目だと思う。
pie title ブログ運営の時間配分(週単位)
"記事執筆" : 40
"リサーチ・キーワード調査" : 25
"SNS・読者対応" : 15
"分析・改善" : 20
週に大体8〜10時間使っている。本業がある中でこれを維持するのは簡単じゃないし、疲れているときは本当に書けない。「継続できる量」から逆算して設計するのが大事で、最初から週3記事とか無茶なペースを設定するのは禁物だ。三日坊主で終わるより、週1本でも2年続けた方がはるかに強い。
副業でブログをやっていると、フリーランス転向も視野に入ってくる。その際の保険設計とかキャッシュフロー管理については生命保険の見直し記事も参考になるかもしれない。
まとめ
2年間でやってきたことを振り返ると、要点は5つに絞れる。
-
AI検索に負けないコンテンツを選ぶ:「情報提供」より「体験記録」。失敗談・実測データ・時系列での変化が差別化になる
-
記事設計とASPリンクを先に決める:書いてから収益化を考えるのは非効率。「この記事でどの商品をどこに配置するか」を先に決めてから書く
-
最初の1年は投資期間と割り切る:月5,000円でも諦めないこと。SEOは6〜12ヶ月のラグがある。やめた人が一番損する
-
AIは補助として使い、核心は自分で書く:記事の差別化要素(実体験・感情・判断)はAIには書けない。アウトライン作成や誤字チェックに留める
-
PVより収益設計で記事を選ぶ:PVが多くてもASP収益ゼロの記事より、PV少なくても単価高い比較記事を優先する
次のアクションとして、まず最初にやるべきは「自分が直近6ヶ月で解決したエンジニアリングの問題」をリストアップすること。それが記事ネタの一番のリソースになる。技術的な詳しさがあって、実体験があって、数値データがある——それだけで大半の「ブログを始めたいけど書けない」は解決する。
ブログ副業を検討しているエンジニア、もしくは始めたけど伸び悩んでいる人がいれば、ぜひコメントやSNSで教えてほしい。同じ状況の人と話してみたい気持ちがある。