保険屋の「標準額」で本当にいい?自分たちで計算して気づいた3つの落とし穴
保険営業に勧められるままでいいの?実際に必要保障額を計算してみたら、年収・家族構成で全然違った。失敗ケースと正しい設計法を赤裸々に共有します。
保険代理店の「標準額」で大丈夫なのか
先日チームで家計診断について話していたときに、同僚が「保険屋に勧められた額がいくつかあるけど、本当にこれ必要?」って質問してきたんです。実は僕も数年前まで同じ悩みを抱えてて、その時に自分たちで必要保障額を計算してみたんですよ。
結果として気づいたのは、保険代理店が提示する「標準的な保障額」って、実は個人の人生設計とは関係なく、手数料が高い商品をセットで売りたいから調整されてるケースが多いってこと。正直、営業側もノルマがあるから仕方ないんですけどね。
だから今回は、実際に自分たちで計算してみて「あ、これは要らないな」「むしろこれが足りなかった」って気づいた部分を、赤裸々に共有したいと思います。
必要保障額の計算式は意外とシンプル
まず基本的な考え方なんですけど、必要保障額って以下の式で成り立つんです。
必要保障額 = (年間生活費 × 残り世帯年数) + 負債額 - 貯蓄・資産
これだけ。ただ、ここで重要なのは「年間生活費」と「残り世帯年数」の算出方法。保険会社は時間的余裕がないから、ざっくり「標準的な4人家族で月30万」みたいな計算をしちゃうんですよ。
実際に自分たちの家計を振り返ってみたら、専業主婦世帯と共働き世帯で月間支出が全然違かったし、年上の親の介護を考えると「子どもが独立したら支出減る」っていう単純な想定も外れてた。
ちょっと具体的に計算例を示してみます。夫婦+子ども2人(小学校1年と4年)、夫年収700万、妻パートの家庭を想定。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月間生活費(現在) | 45万円 |
| 子ども進学時増額分 | 月+8万円(高校・大学) |
| 妻が働けなくなる期間の年間減収 | 120万円 |
| 住宅ローン残高 | 2500万円 |
| 教育費(大学卒業まで) | 600万円 |
| 現在の貯蓄 | 800万円 |
これをざっくり30年で計算すると、掛け算の時点でもう頭が痛くなるんですけど、本当に大事なのは「いつまで必要か」っていうポイントです。
保険営業の「標準額」で失敗した3つのケース
1. 子どもの教育費を過大評価して保障を厚くしすぎた
これは先輩エンジニアの実話なんですけど、保険代理店から「お子さん2人で教育費2000万」って言われて、毎月5万の定期保険に入ったらしいんです。ただ実際には、第1子が大学進学するときに親の住宅ローンも終わってるし、妻も時短解除できそうだからって計算したら、実際に必要な額って1200万程度だった。結果、月2万で十分だったのに、毎年36万円余分に払ってたわけです。
正直、3年で100万以上ムダになってました。
2. 住宅ローンの団信を完全に無視してた
これも典型的な失敗パターンなんですけど、「住宅ローン2000万だから死亡保障2000万必要」って考えてる人、実は多いんですよ。でもほとんどの住宅ローンって団体信用生命保険(団信)が付いてて、借り手が死んだら自動的にローンは消える仕組みなんです。
だから実際の保障は「ローン額 - 団信でカバー = 0」のはずなのに、営業はそこを明確に説明しないままで保障を上乗せすることが多い。うちのチームで再計算してみたら、実際には必要な死亡保障額ってもっと低くていいケースばかりでした。
3. 子どもが独立した後の保障を放置してた
これは長期的な視点の落とし穴なんですけど、「子どもが20歳になったら保険は解約」って思ってる人も多いんです。でも実際には、配偶者が65歳までの間に自分が死ぬリスクって残ってるわけで、最低限の生活費保障は必要。
保険営業って「子ども教育期が終わったら営業チャンス」ぐらいの感覚で、いったん話が終わっちゃう傾向があるから、トータルのライフプランとしての見直しが甘くなってる。
実際に自分たちで計算してみるなら
正直、Excelで計算するのが一番確実です。なぜなら、人生のどのタイミングでどれくらいの支出が発生するかって、個人差が大きすぎるから。
基本的には以下のステップで進めます。
-
過去3年の家計簿を月別で集計
平均値を出して、季節変動も把握する -
ライフイベント表を作る
いつ子どもが進学するか、親の介護が必要になるか、定年はいつか──こういった転機を明確にしておくんです -
ステージ別に支出を再計算
「子ども小学校期」「中学高校期」「大学期」「子ども独立後」みたいに分けて、各期間の月間生活費を推定する -
社会保障(遺族厚生年金とか児童扶養手当)を差し引く
ここが重要。実際に受け取れる公的サポートを正確に把握しないと、過剰な保障を買うはめになります -
必要額から逆算して保険商品を選ぶ
「この時期は月3万でいい」「ここから月5万必要」みたいに、段階的に対応できる商品を意識的に選ぶ
ここで特に見落としやすいのが「社会保障」です。一家の働き手が亡くなった場合、遺族年金ってけっこう手厚いんですよ。厚生年金に加入してる人なら、子どもが18歳になるまで月額15〜20万程度は来るはず。これを計算に入れるだけで、必要な死亡保障額が大きく下がる。
保険商品選びの失敗パターン
ここからが実務的な話なんですけど、「必要保障額が分かった」と「正しい保険商品を選ぶ」って別の問題なんです。
例えば、「30歳から50歳の20年間、月5万の保障が必要」って計算結果が出たとしましょう。保険営業は何を勧めるか。大体「20年定期で月5万、ただしこれは基本で、特約でガン保険とか医療保障を追加しましょう」って流れになる。そうすると月7万とかになっちゃったりします。
でも実際には、あなたが本当に必要なのは「死亡保障月5万」だけかもしれない。なぜなら、医療保障は別の公的制度(高額療養費制度とか)でカバーされるから。
正直に言うと、ここで判断を誤るとマジで人生のコスト損失になります。月2万無駄に払うと30年で720万。それを投資に回してたら複利で1000万超えてた可能性だってあります。
年収・雇用形態別の実装パターン
これはあくまで僕たちのチーム内で見えた傾向なんですけど、保障額の考え方って年収帯と雇用形態で大きく異なるんです。
会社員(年収600〜800万)の場合
- 遺族厚生年金で月15万程度カバーされる
- 必要額 = (月生活費30万 - 遺族年金15万) × 子どもの教育年数 + 教育費
- 実際には月2〜3万の定期保険でいいケースが多い
自営業・フリーランスの場合
- 遺族基礎年金のみ(月額は年収に関わらず固定)
- 社会保障が薄い分、民間保険の依存度が高い
- 月5万以上の保障が現実的
共働き夫婦の場合
- 夫死亡時に妻が働き続ける想定だと、必要保障額は低い
- ただし妻のメンタルヘルスリスク(パートナー喪失時の就労継続が難しくなる可能性)を考慮すると、若干余裕を持たせた方が無難
実際のところ、これらをExcelで可視化すると、営業から勧められた額との差が明確に見えてきます。
見直しのタイミングと実装パターン
保険って一度入ったら終わりじゃなくて、人生の転機ごとに見直すべきなんです。でも多くの人は「もう払ってるから」って放置してる。
実際に効果的な見直しタイミングは以下の通り。
- 出産時 — 子どもが増える→必要額増加
- 住宅購入時 — 住宅ローンと団信が発生→死亡保障の必要額が変わる
- 昇進・転職時 — 年収変動→教育費計画変更
- 子どもの進学時 — 教育ステージ変更→数年先の支出がより確定的に
- 定年5年前 — 働き手としての期間の終わり→保障の役割が変わる
うちのチームでこれを運用してみたら、月2〜3万程度のコスト最適化ができた人が複数いました。正直、かなり大きい。
実装時の注意点:「安くする」じゃなくて「必要額に合わせる」
ここが重要なんですけど、保障額を下げることが目的じゃないんです。「本当に必要な額に、ピッタリ合わせる」のが目的。場合によっては、営業が提示した額より上がることもあります。
例えば、親の介護リスクとか、配偶者が身体障害を負うリスクとか、そういったことを真面目に考えると、「月3万でいいや」とは言ってられないケースがある。保険って「不測の事態への備え」だから、自分たちが実際に直面しうる事態をちゃんと想定することが大事なんですよ。
生命保険見直しガイド2026|フリーランス・副業ITエンジニア必読の最適設計でも書きましたけど、この計算プロセス自体が家計の全体像を把握するチャンスになる。やってみて損はないです。
まとめ
必要保障額の計算って、保険営業に依存せず自分たちでやる価値があります。理由は——
-
営業インセンティブが入らない
純粋にあなたの人生設計に基づいた額が出る -
人生のステージごとに柔軟に対応できる
今後の変化に対応しやすい -
月数万円のコスト最適化につながる
30年で数百万の差は普通 -
家計全体の見える化ができる
貯蓄や投資計画にも波及効果あり
ただし注意してほしいのは、Excelで計算したからといって「もう保険営業の話は聞かなくていい」じゃないってこと。計算結果を持った上で、営業の提案と比較する。「なぜこの額なのか」という根拠を説明してもらう。そのプロセスが大事です。
ここまで正直に書いたのは、保険業界を否定したいわけじゃなくて、あなたたちが自分たちの人生に対して主体的に判断できるようになってほしいから。数十年付き合う保険だからこそ、最初の設計が全てを決めます。